なんかねぇ・・・おばちゃん的には、どっちも切ないなぁって(;^_^A
村山由佳著「天使の卵」
天使の〇〇シリーズの中の1冊みたいですね。
自分の将来に悩む歩太(あゆた)と、年上の精神科の女医とのラブストーリーが主軸なんだけど・・・どうしてこんなに人が死ぬの?それも、ものすごくあっさりと(;^_^A
この年齢になると、犬や猫をはじめとした動物は当然のことながら、できれば虫たちだって殺さずに逃がしてやりたいという気持ちが強くなってきたように感じています。
私がこの世から卒業する日が近いせいかもしれませんね(⌒∇⌒)
だからこそ、こんなに人があっさり死ぬことに、切ないと思うし、どうして?と思います。こういうストーリー構成しかできなかったのかなぁ・・・もう少したくましく、そしてたおやかに生きる若者を描いてほしいと思うのは、年寄りゆえの高望み(;^_^A
確かに、若いころはたくましさなんて、微塵もなかったかもしれません。それでも、次々と死ななくても良くね?
文章自体は、とっても読みやすくて、するすると完読してしまいました。なので、他の小説をあと少し読んでみようと思います。
湊かなえ著「Nのために」
親や夫から、殴られたり蹴られたり、たばこの火を押し付けられたり・・・それが愛情表現の方法だと信じている男と女。
男は、それが偽りだったことを、なんとなく気が付いていて、その泥沼から自分を解放したいともがいています。
一方、女は、それが愛だと強く信じ、自分の居場所を小さな小さな枠の中に閉じ決めたままです。
登場人物の苗字や名前の頭文字が、全て「N」という共通点がある物語です。それぞれのNの間で、少しずつずれてしまう歯車。そして殺人事件が発生。
犯人の身代わりになることで、自分の過去を清算しようとするN。自分が余計なことをしなければと悔やみながら、死へといざなう病魔と闘うN。自分の役割が何だったのか、よく分からないままのN。などなど・・・
過去に刻まれた傷と、起きてしまった事件。誰も悪くはないのに・・・と思おうと、これも切ない物語でした。