最近、本を読む時間がめっきり減りました。朝5時に起きるということは、夜9時には眠たくなるということで・・・この時期、毎晩夕食後にシフォンケーキを焼いていることもあって、読書タイムが削られてしまいます(;^_^A
今野敏著「禁断」横浜みなとみらい署暴対係シリーズ
以前にも読んだかもしれない本なのですが、まったく記憶には残っていませんでした(;^_^A こうしたハードボイルド系の小説、特に今野敏さんのは沢山読んでいるので、色々と記憶が混ざっているのかもしれませんね(笑)
今回も、御多分に漏れず、警察を舞台にした暴力団がらみの事件解決に奔走する、暴力団対策課の活躍を描いています。
登場人物は99%男性、そのうえ、警察官通しの縄張り争いも、鼻で笑いたくなるほど滑稽な、ザ・男社会です。
でも、こんな風に、余計な感情を持ち込まず、テレビの画面を見てるような小説が好きなんです。何も考えなくて良いからこその息抜きだと思っているので(;^_^A
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でも、この前読んだ、若さを保つ方法の一つに、前頭葉を使うというのがありました。小説も、いつも同じものばかりを読まないというのが大切だとか・・・
そこで私が選んだのが、村山早紀さんの「風の港」でした。
村山早紀著「風の港」
空港で、たまたま同じ時間にそこにいて、ほんのちょっとだけ人生を交差させた人たちの物語です。
チョッとファンタジーな要素もありますが、それがイヤではありませんでした。とっても優しくて柔らかい空気が文脈を流れていて、いつの間にか涙がジンワリと浮かんでくるような小説です。
最初は、夢を捨てて実家に戻る漫画家が登場し、時間つぶしに書店に寄ります。そこで、自分の書いていた漫画がクローズアップされていることを知り、改めて書くという方向に進もうとします。
2話目は、その書店で働く若い女性の話です。少し時間軸がズレていて、それがまた新海監督が描くものと近しい空気感があって素敵です。
3話目は、その書店にやってきた女優と、新人賞を取ってその授賞式に参加するためやってきた2人の女性客の話です。実はその2人は、中学生の時以来会えなかった親友同士。いろいろな思いが交錯し、寂しいとか嬉しいといった感情の花が咲いたようなストーリーです。
4話目は、3話で登場した2人の女性がみかけた魔女の話。そして、5話目では、その魔女と漫画家と新人賞の作家が同じホテルで朝を迎え、それぞれの細い線が少しだけ絡まります。
空港って、そうだねぇ・・・留まる場所ではないものねぇ・・・風のように人が行き来する場所。そして、見知らぬ人たちが、少しだけ同じ時間を共有し、その後またそれぞれに場所に向かって飛んでいく場所だものねぇ・・と、チョッとセンチメンタルな気分になりました。
もう寝なきゃと思いつつ、ギリギリまで毎晩読んでしまいました。就寝前には、こんな本もありだと思います。
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また、別の作品も借りてみたいなぁと思いました。