有給消化期間になり、俄然読むスピードが上がりました(*^^)v 山に登ったり、よさこいを踊ったり、本を読んだり、温泉に行ったりしている私を見て、何を急いでいるのだと心配してくれるX(ツイッター)のフォロワーさんもいますが(笑)
私はずっとこうなんです(⌒∇⌒)
三国志 「七の巻 諸王の星」
臥竜と言われた諸葛孔明が、いよいよ劉備軍の軍師として赤壁の戦に臨みます。一方、孫家の主たちに寄り添い続けた周瑜が、赤壁の戦の後、病を発症していました。
ところで、諸王とはなんぞや?・・・その字のごとく、多くの王という意味です。その中で星と言われるほど大きくなってきたのは、曹操・劉備・孫権でしょう。それぞれが、天下に名をはせるほどの将軍や文官に恵まれ、時代はいよいよ三国時代に入ってくる様相です。
諸葛孔明が臥竜と呼ばれたのは、自分の能力を持て余しながら、生まれてくるのが遅すぎたと諦めの中で、農作業などに明け暮れていたからです。隠れていて、まだ世に知られていない大人物を臥竜と言います。その竜を目覚めさせたのが、劉備でした。
孫家の周瑜が描くのは、孫権と曹操の二国時代。一方、諸葛孔明が進もうとしているのが三国時代です。孫家と劉家が手を結び、曹操の魏を滅ぼし、やがては孫権と劉備が戦って、劉備の元一国とするというのが筋書きでした。
赤壁の戦については、宮城谷昌光さんの三国志とは、まったく違う展開を描いています。宮城谷さんは、劉備軍は逃げる曹操軍を追いもせず、保身にのみ懸命であったという内容でした。
北方謙三さんは、船で曹操軍を攻める周瑜と同調し、逃げる曹操を寸でのところで打ち取れるかもという距離まで追い詰め、結果、荊州のほとんどを領地とすることに成功したというストーリーです。
宮城谷さんは、出来得る限り史実に忠実に書かれていて、北方さんは、ストーリーとしてムリなくワクワクする展開を描いてくださっているように思います。この後の展開を考えると、決して北方さんの内容が想像だけとは言えないのではないかと、素人には思えてしまいます。
三国志「八の巻 水府の星」
天下二分を唱える周瑜と、天下三分を目指す諸葛孔明の次の狙いは、どちらも益州です。曹操も、五斗米道が支配する漢中を支配下に置き、益州を飲み込もうと進軍してきます。
最初に益州に向かったのは、周瑜の大船団でした。しかし、夢半ば、艦船の中で周瑜は若い命に幕を閉じます。目が覚めるほどの美丈夫だったという周瑜。ぜひ、周瑜を主人公にした三国志を映画で観たいものです(笑)
周瑜が死んでしまったことで、劉備軍には大きなチャンスが訪れます。諸葛孔明の鉄壁の計画に基づいて、益州への進行は着々と進んでいきます。
中国の歴史物語は、登場人物が多すぎて、誰が誰やら分からんみたいなこともしばしばですが、北方さんの三国志にはそれはないように思います。それぞれの登場人物にスポットをあて、その人の立場から物を見、考え、行動するという書き方なので、とても入ってきやすいように感じます。
日本の戦国時代、織田信長→豊臣秀吉→徳川家康と時代が流れて、やっと日本国統一が成ったように、中国も一代で統一を図るのは難しくなっているのかもしれないと、ふと思いました。
孫堅が織田なら、孫策が豊臣。孫権が徳川になるところでしたが、能力が少し低いようです。周瑜がいてこその孫家だったのかと思います。
それに対して、劉備は最初から徳川だったように感じます。
この先、いよいよ三国時代といわれる時を迎えます。泣き笑いしながら、読み進めていきたいと思います。